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社労士と税理士は両方に依頼することも検討しよう!業務内容の違いと活用法を解説

2024.04.24

社会保険や労務の専門家である社労士、税金の専門家である税理士、この2つの士業にはどちらかしか行えない独占業務と、どちらでも行える共通の業務があります。共通の業務があるため、社労士と税理士のどちらに依頼するべきか迷ってしまうケースもあるでしょう。それぞれの専門業務があるので、場合によってはどちらにも依頼するのが望ましいことも多くあります。

今回のコラムでは、社労士と税理士のそれぞれの業務内容を紹介し、ケースごとにどちらに依頼するのがおすすめか、理由とともに解説していきます。

社労士と税理士の違いを知ろう: 基本的な業務内容から比較

社労士と税理士の違いを知るには、それぞれの業務内容を把握するのがポイントになります。

社労士の業務内容

社労士の正式名称は社会保険労務士です。その名の通り、社会保険と労務についての専門家です。

社労士の業務内容には、「社会保険・労働保険の手続き代行」「帳簿書類の作成」「労務に関するコンサルティング・相談」の主に3つがあります。

社会保険とは、健康保険・厚生年金のことで、労働保険とは雇用保険・労災保険のことを指します。帳簿書類とは、労働者名簿や賃金台帳、出勤簿のことを指します。そして、労務とは勤務時間の管理や、労働の報酬となる給与の計算などのことです。

3つの業務のうち、「社会保険・労働保険の手続き代行」「帳簿書類の作成」は社労士の独占業務です。そのため、自社で行わずに外部に依頼する際には、社労士資格がある人物や社労士事務所に依頼しなければなりません。

「労務に関するコンサルティング・相談」には、従業員の基本給や手当の設定、労働時間の設定、社会保険料を節約するための相談や残業代削減のための相談、昇給のタイミングやその金額、退職金の設定などの相談も含まれます。

さらに、社会保険料の算定や労働保険の年度更新も社労士が受ける相談として多くを占めるものになっています。これらのコンサルティングや相談は社労士の独占業務ではありませんが、実際に必要な手続きや書類作成の代行を依頼するのなら、社労士に依頼することになります。

社労士の業務の特徴は、専門分野の広さと対応可能な業務の多さにあります。事業主や従業員の働き方や待遇、退職などの全般についての相談や手続き代行が可能なのは、社会保険・労働保険・労務という3つの分野を専門とする社労士ならではだと言えます。

税理士の業務内容

税理士は税金や会計に関する専門家です。税理士の主な業務には「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つがあり、すべて独占業務となっています。

独占業務以外の業務には、記帳の代行をする「会計業務」などがあります。

3つの独占業務すべてに含まれる「税務」とは、企業や個人が税金を計算し、申告するための作業や計算のことを指します。

業務の1つ税務代理では、税理士のクライアントである個人や企業の代理として、確定申告や青色申告の承認申請を行います。場合によってはクライアントが税務調査される場合の立ち合いや、税務署の更正・決定に不服がある場合の申立てまで、包括的に担当してくれます。

そして、税務書類の作成における「税務書類」とは、確定申告書や相続税申告書、青色申告承認申請書など、税務署に提出する書類を指します。これらの税務書類の作成をクライアントに代わって行うのも業務の1つです。「税務代理」と「税務書類の作成」の違いは、税務署への届け出や手続きに関する業務が「税務代理」、税務署に提出する書類を代理で作るのが「税務書類の作成」です。

税務相談業務とは、節税や税金に関する相談のことです。法人のクライアントなら、経費にできるものの相談や、利益をおさえて税金を少なくするためにはどうすればいいのかといった内容が多くなります。

個人のクライアントであれば節税関連のものに加えて、相続税や贈与税、登録免許税、ふるさと納税などについての相談が多い傾向にあります。

「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」は税理士の独占業務ですので、例えば、税理士資格のない友人に報酬を払って確定申告書類を作ってもらうのは違法になります。

共通する業務や、どちらかしかできない業務がある

社労士と税理士には、それぞれ独占業務があり、それらはどちらか一方にしか依頼できません。
健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険などの手続き代行や、労働者名簿や賃金台帳、出勤簿の作成を外注するのなら社労士に、確定申告やそれに必要な書類の作成など、税務署への届け出や税金関連の業務を外注するのなら税理士に依頼する必要があります。

一方で、それぞれの独占業務でないものはどちらに依頼しても問題ありません。例えば、従業員の給与計算はどちらにも依頼可能です。

社労士に相談すべきケース:社会保険・労働保険手続き全般と健康保険の扶養

健康保険・厚生年金といった社会保険、雇用保険・労災保険といった労働保険の手続きの代行は、社労士の独占業務ですので、自社で人手が足りない場合や、ミスなく手続きをすすめたい場合には社労士に相談するとよいでしょう。

労災保険は従業員を1人雇った時点で加入義務が発生しますし、雇用保険は1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ、31日以上引き続いて雇用される見込みのある従業員は加入の手続きが必要になります。

労災保険には労働時間や雇用期間の見込みについての条件はなく、短時間の労働であっても加入義務があります。また、正社員以外の契約社員やアルバイト、パートであっても全員を加入させる必要があります。

つまり、企業の規模に関わらず社会保険の手続きは発生しますし、従業員数が増えればその分、労力も大きくなります。会社の規模が小さく、自社に労務の専門部署を設けていない場合はもちろん、規模が大きくて自社で作業がまかなえない場合にも、社労士に依頼することを検討してください。

また、従業員に配偶者や子どもなどの養っている人物がいる場合の健康保険の扶養については、社労士の専門分野となります。従業員の配偶者がパートやアルバイトをしている場合には、その収入で被扶養者とできるかどうかが変わってきますし、同居しているかどうかでも被扶養者にできる条件が異なります。健康保険料を支払うことになるかどうかは、家庭において非常に大きな問題となりますので、健康保険の扶養については、専門家である社労士に相談することをおすすめします。

特に、初めて従業員を雇う場合には、手続きの流れなどに不安があるでしょう。そのうち自社で手続きを行う予定であっても、始めのうちはスポットで社労士に相談するという選択肢もあります。

税理士に相談すべきケース:確定申告・年末調整

税務署への届け出や提出書類の作成代行は税理士にしかできません。そして、年末調整に必要な源泉徴収票や法定証書の作成も税理士の独占業務となっています。企業や個人が支払う税金に関することは、税理士に相談するとよいでしょう。

ただし、年末調整のために必要な給与計算や社会保険料の計算は社労士に依頼しても問題ありません。

給与計算を社労士・税理士のどちらに依頼するか迷ったら

給与計算は社労士・税理士のどちらにも依頼できます。社労士に依頼すれば給与計算に加えて入退社の手続きや社会保険・労務についての業務もまとめて依頼でき、税理士に給与計算を依頼すれば、年末調整までワンストップで依頼できるというメリットがあります。

ただし、給与という分野においても残業代の計算や健康保険・介護保険・厚生年金といった社会保険については社労士の専門分野となります。そのため、税理士に給与計算を依頼する際には、これらのことにも精通しているベテランの方を選ぶようにしてください。

どちらに依頼するかを迷ったときの判断基準の1つは会社の規模です。小規模な会社でも多くの場合は顧問税理士と契約を結んでいるので、社労士との契約をしていないのなら税理士に依頼するとよいでしょう。通常の顧問契約にオプションとして依頼するかたちであれば、低価格で給与計算を依頼しやすくなります。

一方で、十数人から数百人規模の中規模が会社の場合は、従業員の入れ替わりが多く、育児休暇の取得や残業代の算出、社会保険料の計算などの業務が複雑化しやすい傾向にあります。このような場合には社会保険・労働保険手続きの代行を兼ねて給与計算も社労士に依頼するのがおすすめです。

当事務所にご依頼いただく場合の料金体系

当事務所と顧問契約を締結しているクライアント様向けが給与計算もオプションでご依頼
いただく場合にはお得な「給与計算パック」を設けております。従業員数に応じて、通常料金よりも大きな割引を実施しておりますので、併せてご検討ください。

役員を含む事業主と
従業員の合計

顧問契約

給与計算

パック料金

4人以下

15,000円

15,000円

30,000円 → 25,000円

5~9人

20,000円

15,000円

35,000円 → 30,000円

10~19人

27,000円

20,000円

47,000円 → 40,000円

20~29人

35,000円

25,000円

60,000円 → 50,000円

30~49人

45,000円

35,000円

80,000円 → 65,000円

50~69人

55,000円

45,000円

100,000円 → 85,000円

70~99人

70,000円

60,000円

130,000円 → 110,000円

100~149人

90,000円

80,000円

170,000円 → 140,000円

150~199人

110,000円

100,000円

210,000円 → 170,000円

200~249人

130,000円

120,000円

250,000円 → 200,000円

250~299人

150,000円

140,000円

290,000円 → 230,000円

300人以上

ご相談

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※価格は税抜き。

まとめ:社労士と税理士の違いを理解し、適切な専門家を選ぼう

社労士と税理士は、専門分野が異なります。そのため、どちらに依頼するべきかの判断は、依頼したい業務内容に左右されます。今回紹介した社労士と税理士の業務内容や独占業務を確認し、適切な専門家を選んでください。社労士と税理士では業務が異なりますので、どちらか一方にしか依頼できないというものでもありません。必要に応じて社労士と税理士のどちらにも業務依頼をすることも検討するとよいでしょう。